授業⽀援ソフト
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家庭でICT端末を活用するには、児童・生徒が端末を家庭に持ち帰る前に学校側から各家庭へ理解を求める必要があります。学習の方向性と目的を提示し、家庭で利用する上でのクリアなルールを保護者と共有することで、より円滑な持ち帰りの流れができます。
家庭でICT端末を活用するにあたり、学校側はまず「保護者へ向けた便り」を用意してください。端末の情報セキュリティ・モラルの確保やICT端末を配布することで学習の幅がどのように広がるのか、長時間使用による健康への影響など保護者に理解してもらう必要があります。
また各家庭のWiFi環境を把握しておく必要もあります。
文部科学省では「端末利用に当たっての児童生徒の健康への配慮等に関する啓発リーフレット※」を作成しています。この資料をベースにして学校側のルールを入れても良いでしょう。
学校と比べて家庭では時間制約がないぶん、ICT端末の使い方をより意識する必要があります。
家庭に教育ICT端末を持ち帰る前に、学校で児童生徒と一緒になって家庭でのICT端末の使い方を考える時間を確保しましょう。児童生徒とともに問題点を一緒に考えることで、端末を正しく利用するという意識を高めることができます。
「保護者への便り」と「利用するルール」を提示するだけで、教育ICT端末の持ち帰りを保護者に理解してもらえるかは不透明です。
こちらでは教育ICTの端末を持ち帰り、家庭で安全に適切に利用してもらうルールをしっかり理解してもらうための3つのポイントを紹介します。
ICT端末を持ち帰る家庭学習に抵抗を感じる保護者もいるかもしれません。本格的に持ち帰りを始める前に段階を踏んで理解を高めてもらいましょう。
まずは1日だけ持ち帰り、家庭で使ってみた感想や課題、問題点を生徒や家族にフィードバックしてもらいます。学校側はその課題・問題点からルールを変更したり、保護者の不安点を改善したり見直しを実施。次のステップでは2日間持ち帰りや週末持ち帰りを行い、その都度フィードバックを挙げてもらいます。
回数を重ねることでルールの改善も進み、保護者の不明点や不安点は解消されていきます。そのうえで持ち帰りの期間を少しずつ長くして本格的な持ち帰り学習へコマを進めてください。
児童生徒にICT端末利用のルールを守ってもらうためには、学校側の方針をきちんと理解してもらう必要があります。
例えば児童生徒がICT端末を家庭で使用する際、不適切なサイトに偶然アクセスしてしまうというケースも生じる可能性があります。その際、保護者はすぐに端末を切ったりそのサイトを閉じるという行動を起こしがちですが、実際に子供達はそのサイトがどうして不適切なのか、どうして閲覧が禁止されているのかを理解していないかもしれません。
子供達に「不適切なサイトにはアクセスしないこと!」というルールを突きつける前に、教育ICT端末は学習のために使うデバイスであることを説明して理解してもらうことが大切です。そのうえで、子供たち自身が「自分がアクセスしたサイトは学習のためには不要なものであった」と判断できるよう促しましょう。
児童生徒と保護者・教師の間に信頼関係を築くことは、ルールを守ることにもつながります。保護者や教師から「見守ってくれている」と感じる子供ほど自分の行動を省みることが多くなり、規則やルールから外れることに躊躇するものです。
教師であれば授業中や学校生活の中で、保護者の場合は家庭での日常生活で子供とよい関係を築き信頼できる関係を作っていくことが大切です。
こちらでは、文部科学省やICT教育を取り入れている先進学校が提示している「持ち帰りの手引き」を参考にして、生徒と各家庭へ配布するルール要項に記載すべき項目を紹介します。これからGIGAスクール構想を取り入れる予定の方はぜひ参考にしてください。
学校から貸し出す端末は、家庭で学習活動を行うためのツールとして活用する旨を記載しましょう。また学校やクラスが一時的に閉鎖した時などリモート学習や、児童生徒と教員との連絡ツールとしても活用できることを伝えます。
児童生徒に貸し出されるGIGA端末と持ち帰れるアクセサリ(充電用ケーブルやアダプタ)について記します。あらかじめタブレットにインストールしているアプリ情報を記載してもいいでしょう。
「令和○年○月○日~卒業時(または転出)まで」と返却時期についても知らせてください。あくまでもGIGA端末は学校から貸与されていることを印象付けることができます。
GIGA端末を家庭で利用する際の禁止事項を明記します。教師の指示に従ったアプリのみを利用すること、壊したり紛失しないよう大切に扱うことなどを具体的に禁止事項へ盛り込みましょう。
家庭で端末を使う場合、学校の授業と異なり時間の感覚が不透明になりがちです。目や姿勢など児童生徒の健康に配慮した正しい使い方を提示してください。端末スクリーンとの距離や休憩タイムについて、就寝前の使用は控えること、部屋の明るさなど明確に指示するとわかりやすいです。
情報社会の現代、個人情報や情報モラルを子供の時から身に付けることは大切です。自分や他人の名前・住所・携帯番号・アカウントなどの個人情報をネット上に上げてない、自分の端末を他人に貸し出さない、他の人の作品や顔写真などを勝手にネットに上げてはいけない、など「情報」の扱いをしっかりと理解してもらいましょう。
GIGA端末を家庭で利用する場合、インターネットに接続するシーンが多くなります。その場合の通信料や端末への充電する電気代は家庭の負担になる旨を伝えて協力を依頼してください。
また貸し出しているGIGA端末を紛失・破損させてしまった場合や、家庭で端末を利用している間に情報漏えいなどが発生して損害が生じた場合の保護者への負担をあらかじめ明記しておく必要があります。
貸与したGIGA端末を初めてインターネットへつなぐ際、保護者や生徒が困らないように画像とともに説明手順があると親切です。
GIGA端末は機械ですから使っているうちに不具合や故障が起こることがあります。家庭で利用している最中に故障などが生じたときに慌てず対処できるよう「故障時の対応方法」を明記しておきましょう。
GIGA端末の「持ち帰りの手引き」に記載するルールが守れていないために何らかの不都合が生じた場合や、学校側の事情などによりやむを得なく端末の貸し出しを停止することがある旨を記載しておきましょう。
以上10項目をピックアップしましたが、GIGAスクール導入直後はさまざまな質問を保護者や生徒から寄せられる可能性があります。そのため「よくある質問Q&A」を添付するとさらに理解しやすくなるでしょう。利用する側に寄り添うわかりやすいルール作りと説明が大切です。
2019年に文部科学省が発表したGIGAスクール構想は、モデルケースからスタートして着々と教育現場に広がっています。GIGAスクールシステムを初期段階からスタートした教育機関は、学校内の授業だけでなく端末を家庭へ持ち帰る家庭学習に活用している学校もあり、家庭と学校との連絡ツールとして役に立っています。
本格的に「持ち帰り」を始めるためには、保護者の理解と協力が必要不可欠です。安全に安心して端末を活用してもらえるよう、慎重にルールを決めて児童生徒と保護者に協力を求めてください。
あったら便利機能の搭載も調査!
授業支援システム・ソフトには、授業の質を高める機能が充実したもの、初めて端末を利用した先生でも、円滑に効率よく授業を進められるようにサポートするものまで、機能は各製品によりさまざま。自分達が抱えている課題や導入端末に合った授業支援システム・ソフトを使用することで、授業がもっとしやすくなります。生徒の画面を確認できるモニタリング系・生徒同士の交流を強化できる共有系・生徒自身の自主的な学びを助ける教材系など、人気の授業支援システム・ソフト3製品の特徴について紹介します。
先生と生徒の双方向授業を
サポートしたいなら
引用元:ウィンバード (https://www.winbird-gp.co.jp/)
特徴
生徒同士の協働的な学習を
サポートしたいなら
引用元:ロイロノート・スクール(https://n.loilo.tv/ja/)
特徴
ノート用にICTを
活用したいなら…
引用元:MetaMoJi ClassRoom(https://product.metamoji.com/education/)
特徴
授業準備の負担を
軽減したいなら…
引用元:スクールタクト(https://schooltakt.com/service/)
特徴
主体的な学びを
支援したいなら…
引用元:ラインズeライブラリアドバンス(https://www.education.jp/education01/education01_1/)
特徴
生徒自身の自主的な学習を
サポートしたいなら
引用元:ドリルパーク(https://www.teacher.ne.jp/miraiseed/products/drill/)
特徴
▼選定条件
2024年9月5日時点、「授業支援システム」と「デジタルドリル」でGoogle検索して表示された50製品のうち、公式HPに導入実績・事例の掲載があり、小学校・中学校を対象学年に含んでいるそれぞれ15製品を抽出。
そのなかから、以下の条件で3製品を選出。
・ウィンバード授業支援 for Chrome / Edge:15製品のなかで、もっとも導入学校数の実績が多いため、双方向授業の展開に際して実証された教育効果を求める学校におすすめ
・ロイロノート・スクール:15製品のなかで、唯一初年度の利用料金が無料のため、協働学習の展開に際して正式導入前に効果を試したい学校におすすめ
・ドリルパーク:15製品のなかで、もっとも問題の収録数が多いため、個別学習の展開に際して多様な学力レベルに対応したい学校におすすめ
生徒機の監視やロック、Webフィルタリングなど、生徒が授業中にいたずらをしないための制御機能。授業で使用しているアプリ以外でも常に生徒の画面の監視が可能です。
リアルタイムで、生徒同士がノートを共有したり、意見を交換できる共有系の機能を搭載しています。生徒の主体性を伸ばしていきたい場合におすすめです。