授業⽀援ソフト
の⽐較表を⾒る
MEXCBTとは、文部科学省が開発したオンラインの学習システムのことです。児童や生徒が端末を用いてオンラインで問題演習に取り組むことができます。
文部科学省の英語表記である「Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology」の"MEXT"と、文科省が開発したコンピュータベースのテストシステム「Computer Based Testing」の"CBT"を掛け合わせた「MEXCBT(メクビット)」という名称が付きました。
このCBTは、従来の紙媒体による試験方式であるPBT(Paper Based Testing)と比較すると、すべての工程をインターネットで遂行できるため主催側と受験者側双方の負担が軽くなるのが特徴。国内外の検定試験や企業の採用試験などで取り入れられており、現在注目されているシステムです。
MEXCBTは児童1人1台の端末環境を整備されたことを踏まえ、文部科学省や地方自治体などが作成した問題をオンラインで学習やアセスメント(測定)に取り組むことができます。インターネットに接続できる環境であれば、児童生徒はどこからでも回答することが可能です。
MEXCBTは無償で利用することができ、令和3年12月から希望する小・中・高等学校などの活用がスタートしています。令和4年度は3月28日から受付を開始しており、締切りは設けていないので(※)いつでも申し込みをして利用を始めることができます。
また、MEXCBT(メクビット)は問題を解くことは可能なのですが、結果の閲覧や学習履歴が確認できないとのことなので、学習の振り返りをしたい場合は、学習e-ポータルの利用が不可欠。学習e-ポータルは、これらの学習データを管理し、画面に表示することができるので、教員による生徒の学習状況の把握なども行えます。
学習eポータルとは、一言で言えば、GIGAスクール構想で整備された一人一台環境と高速ネットワークを活かし、日本の初等中等教育向けのデジタル学習環境を整えるためのツール。MEXCBT(メクビット)とのいわばハブ的な役割を果たしますが、それだけではなく、例えば教科書を見るときに、生徒は学習e-ポータルにログインして教科書のデータを参照するというのもその利用方法の一つといして挙げられます。
通常、テストの実施から成績管理まで1つのシステムで完結してしまえばよいと思う方もいるでしょう。
しかし、なぜMEXCBT(メクビット)が、テストの結果を表示せずにその管理を学習eポータルに任せているのでしょうか。
これはあくまで推測なのですが、MEXCBT(メクビット)以外の学習コンテンツを自治体や学校が選択して、それぞれが利用しやすい環境を整えやすくするためなのではないでしょうか。つまり、先述のGIGAスクール構想にもあるようにデジタル学習環境を整えるという目的において、自由自在にシステムや学習ツールの組み合わせができることで、利便性の向上を狙っているのではと考えられます。
また、この市場において競争原理を働かせるためという考え方もできます。学習e-ポータルに準拠したシステムを各社が作ることで、より良いもの、利用しやすいもの、有償・無償の有無、特徴のある機能…、といったさまざまな選択肢から選べるようにする、ということで、あえて切り離しているのではないでしょうか。
実際に教育の現場ではどのようにMEXCBTを活用しているのか活動事例を見てみましょう。
家庭学習の課題として、「全国学力学習状況調査」や「さいたま 基礎学力定着プログラム」の国語と算数において、授業と関連した内容や身に付けさせたい内容を選択し、配信している。子供たちには、自己採点機能を活用して問題を解き直させ、学力の向上を図っている。(後略)
MEXCBT への申し込みは、MEXCBTの運用支援サイト内「MEXCBT 利用申し込みボタン」から実施できます。ただし、MEXCBT の申し込みができるのは学校設置者だけです。設置者とは、教育委員会等のことで、各学校の担当者は、まずは設置者へコンタクトを取ってください。
申し込みの際、設置者は「設置者名・設置者連絡先・学校名・学校担当者先・活用する学習eポータル標準モデル準拠ソフト」などの項目を入力します。その後、学校担当者が学校情報の内容を確認して、必要であれば修正を行います。さらにその時に利用学年やアカウント数等を登録します。
MEXCBTの利用環境は以下の通りです。また、学習eポータルによっては、対応しているブラウザが異なる可能性があります。
【対応ブラウザ】
以上が対応できるブラウザです。Microsoft Internet Explorer11や、Mozilla Firefoxには対応できません。
また、MEXCBTの各システムは、すべてブラウザで動作するので利用できるPCに新たなソフトをインストールする必要はありません。
MEXCBTは令和3年(2022年)11月末から利用がスタートし、令和4年3月末まで利用ができます。これ以降の期間についても引き続き利用できる予定ですが、2023年2月調査時点では、まだ正式に発表されていません。
また、MEXCBTの利用できる時間帯は、平日・土日祝日を問わずいつでも利用することができます。実証用学習eポータルについても、24時間利用可能です。
令和3年度については、MEXCBTは全国の学校設置者と学校で無償で利用できます。来年度以降は、2023年2月時点の調査では概算要求中とのことですが、無償で活用できる可能性が高いようです。
ただし、学習eポータルの費用は、利用するコンテンツによって有償のもの、あるいは機能によって有償になるものなどさまざまです。詳しくは各学習eポータルの事業者に問い合わせてください。
MEXCBTのセキュリティの設定変更など必要になった際は、学校担当者は設置者(教育委員会)に相談してください。MEXCBTに接続するためのURL等は、利用申し込みを行った設置者が連絡を取ることになります。
あったら便利機能の搭載も調査!
授業支援システム・ソフトには、授業の質を高める機能が充実したもの、初めて端末を利用した先生でも、円滑に効率よく授業を進められるようにサポートするものまで、機能は各製品によりさまざま。自分達が抱えている課題や導入端末に合った授業支援システム・ソフトを使用することで、授業がもっとしやすくなります。生徒の画面を確認できるモニタリング系・生徒同士の交流を強化できる共有系・生徒自身の自主的な学びを助ける教材系など、人気の授業支援システム・ソフト3製品の特徴について紹介します。
先生と生徒の双方向授業を
サポートしたいなら
引用元:ウィンバード (https://www.winbird-gp.co.jp/)
特徴
生徒同士の協働的な学習を
サポートしたいなら
引用元:ロイロノート・スクール(https://n.loilo.tv/ja/)
特徴
ノート用にICTを
活用したいなら…
引用元:MetaMoJi ClassRoom(https://product.metamoji.com/education/)
特徴
授業準備の負担を
軽減したいなら…
引用元:スクールタクト(https://schooltakt.com/service/)
特徴
主体的な学びを
支援したいなら…
引用元:ラインズeライブラリアドバンス(https://www.education.jp/education01/education01_1/)
特徴
生徒自身の自主的な学習を
サポートしたいなら
引用元:ドリルパーク(https://www.teacher.ne.jp/miraiseed/products/drill/)
特徴
▼選定条件
2024年9月5日時点、「授業支援システム」と「デジタルドリル」でGoogle検索して表示された50製品のうち、公式HPに導入実績・事例の掲載があり、小学校・中学校を対象学年に含んでいるそれぞれ15製品を抽出。
そのなかから、以下の条件で3製品を選出。
・ウィンバード授業支援 for Chrome / Edge:15製品のなかで、もっとも導入学校数の実績が多いため、双方向授業の展開に際して実証された教育効果を求める学校におすすめ
・ロイロノート・スクール:15製品のなかで、唯一初年度の利用料金が無料のため、協働学習の展開に際して正式導入前に効果を試したい学校におすすめ
・ドリルパーク:15製品のなかで、もっとも問題の収録数が多いため、個別学習の展開に際して多様な学力レベルに対応したい学校におすすめ
生徒機の監視やロック、Webフィルタリングなど、生徒が授業中にいたずらをしないための制御機能。授業で使用しているアプリ以外でも常に生徒の画面の監視が可能です。
リアルタイムで、生徒同士がノートを共有したり、意見を交換できる共有系の機能を搭載しています。生徒の主体性を伸ばしていきたい場合におすすめです。