授業⽀援ソフト
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まずはGIGAスクール構想について、おさらいしておきましょう。簡単に言えば、昨今のIT化、デジタル化促進の流れを受け、義務教育の場でも児童または生徒に一人一台のデジタル端末と通信ネットワークを整備する計画になります。名称は“Global and Innovation Gateway for All”の頭文字が由来。
2018年に発表された環境整備5か年計画に基づき2023年の実現を目指したGIGAスクール構想は、図らずもコロナ禍に伴うオンライン授業のニーズ増大により、計画が大きく前倒しされるカタチとなりました。
ICT端末の準備状況は令和3年3月末時点において、全自治体等のうち 1,769自治体等(97.6 %) が令和2年度内に納品完了見込と発表されています。
引用元:GIGAスクール構想の最新の状況について 令和3年3月19日│文部科学省
インターネット環境構築の状況に関しても、校内ネットワーク環境の整備に取り組んでいる32,228校のうち、86.2%の学校が令和2年度内に、97.9%の学校はほぼ新学期から供用開始となっていると発表されています。
引用元:GIGAスクール構想の最新の状況について 令和3年3月19日│文部科学省
上記の通り、ICT端末の調達やインターネット環境の整備に関しては順調に進んでいると言えます。その上で、実際の運用を進めるにつれ、様々な問題が浮き彫りになってきました。具体的に、いくつかご紹介していきましょう。
ある意味当然ですが、教育現場にインターネット環境を導入するということは、不正アクセスや成りすましなどに対するセキュリティ対策が不可欠となりますが、実際の教育現場では対応が追い付いていないというケースもまだまだ多いとのこと。「本人確認の強化」と「デバイスの健全性の確認」が重要とされており、早急な対応が求められています。
それこそ日本の教育現場は、一部例外はあるものの、アナログ方式を長きに渡って続けてきました。そうした状況が180°反転し、急速にデジタル化が進むなか、現場の教員がその状況に追随できていないという事態も起きています。パソコン操作が不得手というのはもとより、ITリテラシーの低さがなによりの課題となっています。ワークショップや説明会への参加など、ITリテラシーを学ぶことが求められています。
「1人1台端末」をモットーとするGIGAスクールにおいては、用いられている機器類が統一化されていないというのも、現場の戸惑いや混乱を生じる原因と指摘されています。端末のOSもChrome、Windows、iOSの3種類。タブレットの場合もあればパソコンの場合もあり、さらに学習用のソフトも様々なものが用意されています。これらの違いや使用方法をマスターし、管理運用する手間や負担も問題視されています。
子どもに支給された端末を、学校や親が管理しなければならないという負担も新たに生じています。破損や紛失などが起きた場合にどうするかというのも頭の悩ませどころです。また端末のOS更新などをどうするかという点も今後の課題となっています。
タブレットやパソコンなどを長時間使用することになるため、子どもの視力や聴力、姿勢の悪化、睡眠の質や量の低下、また端末を登下校時に持ち運ぶことでの身体的負担の増大といったことが懸念として示されています。
以上の通り、GIGAスクール構想は急速に進展しているものの、一大過渡期ゆえに、様々な問題や課題にも直面しています。それゆえ、どんな問題が起きているのかを正確に把握した上で、どのように対応、改善していくかという視点が重要となります。
あったら便利機能の搭載も調査!
授業支援システム・ソフトには、授業の質を高める機能が充実したもの、初めて端末を利用した先生でも、円滑に効率よく授業を進められるようにサポートするものまで、機能は各製品によりさまざま。自分達が抱えている課題や導入端末に合った授業支援システム・ソフトを使用することで、授業がもっとしやすくなります。生徒の画面を確認できるモニタリング系・生徒同士の交流を強化できる共有系・生徒自身の自主的な学びを助ける教材系など、人気の授業支援システム・ソフト3製品の特徴について紹介します。
先生と生徒の双方向授業を
サポートしたいなら
引用元:ウィンバード (https://www.winbird-gp.co.jp/)
特徴
生徒同士の協働的な学習を
サポートしたいなら
引用元:ロイロノート・スクール(https://n.loilo.tv/ja/)
特徴
ノート用にICTを
活用したいなら…
引用元:MetaMoJi ClassRoom(https://product.metamoji.com/education/)
特徴
授業準備の負担を
軽減したいなら…
引用元:スクールタクト(https://schooltakt.com/service/)
特徴
主体的な学びを
支援したいなら…
引用元:ラインズeライブラリアドバンス(https://www.education.jp/education01/education01_1/)
特徴
生徒自身の自主的な学習を
サポートしたいなら
引用元:ドリルパーク(https://www.teacher.ne.jp/miraiseed/products/drill/)
特徴
▼選定条件
2024年9月5日時点、「授業支援システム」と「デジタルドリル」でGoogle検索して表示された50製品のうち、公式HPに導入実績・事例の掲載があり、小学校・中学校を対象学年に含んでいるそれぞれ15製品を抽出。
そのなかから、以下の条件で3製品を選出。
・ウィンバード授業支援 for Chrome / Edge:15製品のなかで、もっとも導入学校数の実績が多いため、双方向授業の展開に際して実証された教育効果を求める学校におすすめ
・ロイロノート・スクール:15製品のなかで、唯一初年度の利用料金が無料のため、協働学習の展開に際して正式導入前に効果を試したい学校におすすめ
・ドリルパーク:15製品のなかで、もっとも問題の収録数が多いため、個別学習の展開に際して多様な学力レベルに対応したい学校におすすめ
生徒機の監視やロック、Webフィルタリングなど、生徒が授業中にいたずらをしないための制御機能。授業で使用しているアプリ以外でも常に生徒の画面の監視が可能です。
リアルタイムで、生徒同士がノートを共有したり、意見を交換できる共有系の機能を搭載しています。生徒の主体性を伸ばしていきたい場合におすすめです。