授業⽀援ソフト
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政府が進めるGIGAスクール構想は、公立の小中学校からスタートして教育現場に浸透しつつあります。その際、教師や生徒が使用する端末やOSはどのようなタイプが推奨されているのでしょうか。こちらでは、文部科学省がすすめる3つの端末とOSの概要と特徴を紹介していきます。
GIGAスクール構想の学習用端末の標準仕様は、文部科学省よりOSやCPU、画面、ストレージ、仕様などが提示されており、OSについては「Microsoft Windows 10 Pro」「Google Chrome OS」「iPad OS」の3つが推奨されています。こちらでは、各端末とOSの仕様や特徴について紹介していきます。
マイクロソフト社が開発したMicrosoft Windows は、多くの企業や教育機関、個人が導入しているOSのため、使い慣れている人が多く端末の種類が豊富なのが特徴です。Windowsの端末は、必要に応じてハード面を広げる拡張性に優れており、外部への接続環境にも定評があります。
ICT を活用した授業を実現するためのMicrosoft Windows OSは、「Microsoft Windows 10 Pro」が推奨されています。スペックは、CPUについてはIntel Celeron 同等以上で2016年8月以降に製品化されたものであること。ストレージは64GB以上、メモリは4GB以上、画面は9~14インチとなっています。
Microsoft Windows端末では、まずOffice アプリである「Word」「Excel」「PowerPoint」が記述や表計算、プレゼンテーションなどで活用できるほか、動画編集や動画制作のソフトとして「Microsoft フォト」が役立ちます。他にも、プログラミング教育の義務化に役立つ「MakeCode」 が、micro:bit やLEGO MINDSTORM と連携できるアプリとして好評です。
Chromebook はGoogle社が開発した端末のことで、「Google Chrome OS」が搭載されています。他の端末よりも価格帯がリーズナブルなため、GIGAスクール構想を目的とした教育機関への導入実績が最も高くなっています(※)。
検索エンジンをはじめ、インターネット関連のサービスを展開している GoogleならではのさまざまなGoogle 提供のサービスと連携しているのが特徴で、データをクラウドで保存することも可能。その管理やアカウント管理などの安全対策も充実しています。
Chromebook端末には、文部科学省が推奨する「Google Chrome OS」がはじめから搭載されています。 推奨モデルは、CPUはIntel Celeron 同等以上で2016年8月以降に製品化されたもの、ストレージは32GB以上、メモリは4GB以上、LTE 通信に対応していること、画面は9~14インチでタッチパネルに対応するといったスペックとなっています。
Google Chrome OSでは、「Google ドキュメント」「Google スプレッドシート」「Google スライド」文章作成や表計算、プレゼンテ―ションの資料作成などに役立ちます。動画編集には、「WeVideo」やPDFを発明したAdobe が提供する Adobe Sparkがおすすめです。学習支援アプリの「Google Classroom」は、課題の作成や配布、採点や管理、自宅学習にも役立つアプリです。
iPad は、iPhoneやMacなどのハードウェアやソフトウェア、オンラインサービスを提供するApple社 が開発した端末で、操作性に優れていることが特徴です。他の端末よりも直感的な操作ができるため、初心者でも快適に扱いやすい点が魅力です。カメラ機能にも定評があり、写真・動画編集といったクリエイティブ系の作業や授業におすすめできます。また、タブレットなので持ち運びにも便利です。
iPad 端末では、「iPadOS 」を使うことになります。ストレージは32GB、メモリは4GB以上、LTE 通信に対応していること、画面は10.2~12.9 インチといったスペックとなっています。
iPad端末で使用できるOfficeアプリには、「Pages」「Numbers」「Keynote」があります。また、アプリ内だけで動画撮影から編集ができ、YouTubeやInstagramなどにアップロードが完結できる「iMovie」や「Clips」といったアプリもあります。学習支援アプリである「Apple Classroom」は、生徒が操作するiPad の画面を教師が確認できたり、URL配布などのナビゲーション機能が充実しています。
GIGAスクール構想の学習用端末を決めるためには、どういう学習シーンで利用することを想定しているのか、その環境を実現するためのソフトウェアや通信ネットワークは?といった多角的観点で検討する必要があります。こちらでは、端末を選ぶ際に役立つ学習用ツールとICT利活用のシーンを紹介していきます。
学習シーンに応じたツール(ソフトウェア)を導入するために、教育用ICT環境に採用されることの多いツールと想定できる具体的なシーンを紹介していきます。
WEBサイトを閲覧するために使うソフトであるインターネットブラウザは、生徒が学習するための情報収集や確認、整理といったさまざまな用途で利用することになります。動作を円滑にするには、HTML5(Web上の言語改訂第5版)に対応しているタイプがおすすめ。
ファイル共有機能を使うことで、教員、生徒、保護者との連絡交換や意見の共有、電子ファイルの管理や運用に活用できます。生徒達と教員が利用できる領域の権限や設定は、各自治体の教育情報セキュリティポリシーに準拠する必要があります。
文章をコンピューター上で作成してデータで保存するソフト。添削や校閲などの跡を残しながら文章を書き進められたり、辞書機能で適切な語句を探したり、コメント機能を用いて互いに助言できるシーンでも活用できます。
数値データの集計・分析に用いられる表計算ソフトは、生徒が収集した情報を整理してデータに保存できるソフト。数式を用いた集計だけではなく、グラフ化や統計分析、予測などの機能が備わっているため、目的に応じた表やグラフを教師も利用できます。
プレゼンテーションソフトは、複数のスライドを順次画面上に表示させるなどして、タイトルに沿った内容を段階的に説明していくことができるソフトのこと。生徒が収集した情報を整理して、効果的に表現する場面に活用できます。
情報社会に必要なデジタル情報の理解、評価、作成能力といったプログラミングスキルを学習するためのソフトや機器のこと。端末側にはBluetooth機能やmicroUSB端子が必要なことがあります。
理系授業の実験経過や観察、音楽授業や体育授業など、動きをスローや静止画で繰り返し振り返る場面に活用できたり、教師が生徒の活動を記録してまとめることができます。教科書に掲載されている QR コードの読み取りにも必要です。
撮影した画像を編集する際に必要なソフト。映像の中にコメントを入れたり、編集、アニメーション作品を作るといった場面も想定できます。
社会科学習で、住んでいる街の防犯や街探検などをグループごとに地図を作成してクラス全体で重ねて考察したり、数値で示された情報を地図に変換する、オリジナル地図をプログラミングするなどの場面が想定されれます。
目的に応じて情報収集ができる機能のことで、生徒や保護者などの多様な考えを素早く確認することができます。収集したアンケート結果を分析して表やグラフにまとめたり、意見を可視化するなどのシーンにも利用できます。
電子メールソフトは、生徒と教師、保護者との連絡や意見交換などに使用されます。学校外の人との連絡ツールに利用することも想定されます。
これから紹介するようなテクノロジーを利用するICT教育の場合、学校の通信環境下でストレスなく稼働する端末や通信ネットワークを導入する必要があります。
端末のオンラインを利用した遠隔・オンライン教育は、距離感を超えて生徒と教員とをつなぐことができます。新型コロナウイルス禍の時に、オンライン授業の実施や生徒の理解度の把握、健康状態などを知るのに大いに役立ったのが記憶に新しいでしょう。
そんな遠隔・オンライン教育では、授業の一部や家庭学習時に、より効果的に学習できる動画等の素材を配信できたり、何らかの事情によって登校が困難な児童や生徒に対する支援学習を行うことも可能です。生徒と教師をつなぐだけでなく、授業に必要な他地域の人達や他校との交流、海外とのコミュニケーションなどにも利用できます。
従来の紙の教科書や教材がデジタル化され、大型提示装置やタブレット端末などで活用できるようになるシステム。デジタル教科書や教材に書き込みをすることも可能で、書き込んだ内容を大型提示して意見交換などの議論を活性化することができます。
デジタル教材ならではの利点は、動画やアニメーションといったさまざまな表現が可能になることで、視覚的に理解しやすくなる効果も期待できます。他にも何かしらの障害を持つ児童・生徒に対し、文字を拡大したり音声読み上げといったサポート機能を利用することも可能。
AIを活用したドリルとは、各児童・生徒の習熟度などに応じた問題をAIが出題するシステムのことです。生徒のこれまでの解答や学習データからAIが理解度を判定し、個々にとって効率的な知識や技能習得(漢字・英単語・計算など)をサポートしてくれます。個別に出題されるため、苦手な学習を伸ばすことができるようになるのがポイント。また、AIドリルは、教師の学習指導の負担を軽減することもできるのもメリットのひとつに挙げられます。
ただし、現在のAI活用のドリルは、証明問題などの記述式問題には対応していないため、使う学習シーンは限定されています。
協働学習支援ツールとは、生徒の端末と教師の端末とを連携させて、教材・課題の一斉配布や生徒の画面との共有ができるツールです。リアルタイムで生徒の画面を電子黒板に一覧表示できたり、数人の画面を比較表示するなどして生徒同士の思考の違いを話し合うこともできます。
また、講義に集中させたい場合は教師が生徒の画面をロックすることも可能。グループワークでひとつの画面を共有したり、編集するなどもできます。
協働学習支援ツールを利用するには、端末以外に別途受信機や提示用コンピュータといったハードウェアの導入が必要なケースもあります。
AR(Augmented Reality=拡張現実)とは、現実の環境と共存するように仮想環境が拡張された技術のこと。そしてVR(Virtual Reality=仮想現実)とは、ユーザーの世界を完全に仮想的な世界に置き換えるテクノロジーを指します。
ARは、シミュレーションした世界と現実世界とが融合しているため、スマートフォンやタブレットなどの端末にアプリを入れれば簡単に生成することができ、生徒が利用しやすい環境にあります。
しかしVRは、現実と仮想世界を完全に置き換えるため、VRゴーグルとヘッドフォンを着用することになるため、これらの追加機器が必要です。疑似体験できるVRは、言葉や映像よりも効果的な学びを得ることができるメリットがある一方で、操作に気を取られた事故に気を付けなくてはなりません。
センシングとは、センサを利用して情報を計測して数値化するテクノロジーの総称のことです。ICT環境においては、センサを用いて生徒の会話や視線などのデータを収集し、学習中の生徒の学ぶ姿勢や集中力といったデータに基づいて指導ができることに活用することを目的にしています。
しかし、センシング技術を現場に活かすにはまだ研究開発段階であることから、今のところは従来教師が行ってきた観察を補強するための役割と心がける必要があるでしょう。
システム・ソフトを1つ導入して、満足してませんか?
各ソフトにはそれぞれの機能があり、できることも違いますが、「モニタリング系」「思考共有系」「教材系」違うジャンルのソフト・システムを組みあわせて使うことで、授業をもっとスムーズにすることができます。 当サイトで紹介した3つの製品のうち、「モニタリング系」と「思考共有系」と「教材系」でジャンル分けしてご紹介します。
先生が生徒の画面を確認したい時に便利!
生徒機の確認やロック、Webフィルタリングなど、生徒が授業中にいたずらをしないための制御機能が充実しています。ICT授業をスムーズに行うためには、必要不可欠な基本ツールです。
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生徒の主体性を高めたい時に便利!
リアルタイムで、生徒同士がノートを共有したり、同時編集が手軽に行えます。グループワークやディスカッションの幅が広がり、アクティブラーニングを実践する上でも、おすすめのツールです。
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効率的に学びを進めたい時に便利!
ひとりひとりの生徒に合わせた問題の出題や、復習教材を提供できるため、より自分で学習するための環境が充実します。それぞれの理解度に合った教材を使うことによって、さらに効率的に学びを進めることができるでしょう。
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